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日常系ラブコメマンガを読み耽る幸せ。

 おとといから電子書籍書店のブックウォーカーがセールちうだったので、マンガを買い求めてみました。

 いまの気分として、何かこう、血沸き肉躍るドラマティックなエンターテインメント作品を探してみたのですが、いまひとつヒットするものがない。

 しかたないので、他愛ない日常系恋愛マンガを読むことにしました。骨太のエンターテインメントはなかなか見つからないけれど、日常系のちょっと良いマンガはいっぱいあるんだよね。そういう意味ではまだ日常系の時代は続いているのかな、という気もします。

 今回読んだのは、このようなラインナップ。

・島崎無印『三年差』
・島崎無印『乙女男子に恋する乙女』
・小鉢るか『はなにあらし』
・丈『宇崎ちゃんは遊びたい!』
・和武はざの『白聖女と黒牧師』
・タダノなつ『ゆくゆくふたり』

 いやー、良いですね。お気楽極楽な日常ラブコメ。読めば読むほど幸せになる気がする。

 例によって物語的な起伏はほとんどないのですが、でも、そこが良い!

 たとえば『三年差』は3歳だけ歳の差がある幼なじみの物語。ふたりが結婚した後の話とそこに至るまでの経緯をパラレルに描くというちょっと凝った構成になっています。内容はあまあまです。

 また、『ゆくゆくふたり』は付き合い始めのカップルを描いたお話。これも内容はあまあまです。まあ、今回取り上げたマンガはすべてあまあまなのですが……。

 つくづく他人の恋愛を横から眺めることは楽しいなあと思います。ぼくは本来的にはどちらかというと骨太のエンターテインメントが好きな人で、今回も初めはそういう作品を求めていたのだけれど、この手のゆるゆるあまあま作品を読んでいると何というか何もかもどうでも良くなってきますね。

 いまさらの話ではありますが、日常系マンガの面白さって、いわゆるストーリーマンガのそれとはまったく別種のものですよね。

 物語というものは、基本的には起伏が大きければ大きいほど面白いものなのですが、日常マンガは一定以上の起伏があってはならないのです。平和で平穏な生活がいつまでもいつまでも続くところに日常マンガの良さがあるわけですからね。

 ただ、あまりにも何も起こらないとそれはそれで退屈になってしまうので、ちょっとした出来事は起こる。その他愛ないちょっとしたイベントを楽しむのがこの種の作品の正しい楽しみ方なのでしょう。

 素晴らしいですね。まさに成熟社会日本の文化のきわみという気がします。

 ぼくの場合、やはり完全な日常マンガだといくらか物足りなくなってしまうので、そこに恋愛フレーバーが混ざるとちょうど良い感じ。

 いや、ほんと、ゆるい恋愛ものを読んでいるとそれだけで幸せだわ、ぼく。

 ここしばらく、ぼくは「他人の人生を眺めるだけでなく自分の人生を生きる!」ということを掲げて来たのですが、他人の人生を眺めることがあまりにも楽しすぎるとそういうのどうでも良くなって来ますね。もう自分の人生なんてどうでも良いよ(投げやり)。

 まあ、そういうわけにもいかないだろうけれども、とりあえず幸せ成分はマンガを読んでいるだけで十分に満たされる気がする。

 この、ただ他人の人生を眺めているだけで幸せになれる性格って何なんでしょうね。あるいは、脳のミラーニューロンとかそういうものが関係しているのかもしれませんが、ぼくが物語を読むということは登場人物の幸せを祈ることに限りなく近い気はします。

 『白聖女と黒牧師』とか、とても良いですよ。これは恋愛感情はあっても恋愛関係はない恋愛漫画マンガですが、やっぱりあまあま。良いなあ。こういう激あまストローベリーショートケーキみたいなマンガ。

 まあ、これだけになってしまうと辛いところだけれど、多様性のある群のなかでワン・オブ・ゼムとしてこのようなものがあることは実に素晴らしいと思うのです。萌え。

 この手のラブコメマンガに触れることを、疑似恋愛と捉える人も大勢いるとは思うのですが、ぼくの感覚としてはそういうことではないですね。

 あくまでだれか他人が幸せでいるところ、幸せになっていくところを横から見ているのが自分の幸せという価値観なのです。

 べつに自分がこういうことを体験したいというわけではない。ぼくはそこまで自分のことを好きじゃない。

 でも、世の中には自分のことが大好きな人もいるんですよね。そういう人は物語の登場人物に自己投影して、いわゆるドリーム的な楽しみ方をするのかもしれません。

 それはそれでべつにかまわないと思いますが、ぼくは「横から観賞型」だなあ。『宇崎ちゃんは遊びたい!』のなかに他人の人生を眺めて楽しむ接客業の親子が出て来るのですが、まさにぼくみたい。

 自分の人生を味わうことも当然必要だとは思うけれど、でも、他人の人生を眺めることはそれ以上に幸福度が高いのです。自分より他人のことに興味があるというか。

 わかりますかね? まあ、わからなくても良いのですが。ぼくはきょうも幸せです。はい。

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